Introduction

Rhizomatiks Research」では、ソフトウェアの開発や、メディアアートに関する国際的なプロジェクトで活躍するニューヨーク在住の技術者/アーティストのカイル・マクドナルドを講師に招き、ワークショップを開催します。テーマは「アートのためのマシン・ラーニング/ディープ・ラーニング」。Python言語ベースのツールを用いて、機械学習、深層学習の基礎やopenFrameworksと組み合わせた活用法を学んでいきます。
ワークショップでは「Keras」、「Chainer」、「sklearn」のようなPython言語ベースのツールにフォーカスしますが、一部でLua言語ベースのTorchも利用します。このワークショップの目的は、マシンラーニングというテーマに親しむこと。まず、興味深い問題を解決するいくつかのサンプルコードを実行し、自分なりに改変することに習熟します。
そしてその実行結果をopenFrameworksで使うことができるようにします。多くのサンプルコードはディープラーニングで用いられる技術に由来するものです。わたしたちは「word2vec」「t-SNE」「PCA」といった一般的なツールを利用して、非構造化データから2Dや3Dのグラフを生成するところから始めます。ディープラーニング技術については文字ベースのテキスト生成(”char-rnn”)を最初に取りあげ、さらに画像分類や画像からの説明文生成といった画像関連のアルゴリズム、そして「スタイルトランスファー」のようなクリエイティブなアプリケーションについてもディスカッションを行います。

Event detail

#16 Flying Tokyo with Kyle McDonald(Talk)
Kyle McDonald
日程
2016.01.09(Sat)
20:00~22:00
カイル・マクドナルドによるプレゼンテーションと、その後懇親会を行います。また追加ゲストとして、日本マイクロソフト プラットフォーム サポートエスカレーション エンジニアの大羽康仁さんと、「Patatap」などを手がけるデジタル・アーティストのジョノ・ブランデルが参加。それぞれのお仕事について語っていただきます。
会場
FabCafe Tokyo
〒150-0043 東京都渋谷区道玄坂1-22-7 道玄坂ピア1F(Google MAP
大羽 康仁 (おおば やすひと)
日本マイクロソフト プラットフォーム サポート エスカレーション
主に企業向けの障害対応を行っています。障害対応チームの中でも緊急度が高く、ビジネスインパクトの大きな障害対応をメインで対応する緊急対応チームに所属しており、ニュースになるような重大案件に関わっています。前職の富士通では、ネットワークの障害対応の経験値を活かし、アスキー社より「現場で使えるパケット解析テクニック」という書籍を出版しています。パケット解析に限らず、ブルースクリーンやハングアップ、スローダウンなどの原因調査やOSのデバッグ、RDP、Web、仮想化技術、ファイルシステム、カーネルなど、Windowsプラットフォーム上で発生する様々な問題に対応しています。
Jono Brandel(ジョノ・ブランデル)
1986年生まれ。relies on the combination of two fundamental disciplines: graphic design and computer programming. The results of this mixture vary in form, but usually have a screen-based component. He explores procedural aesthetics.
http://jonobr1.com/
定員
120名
※応募者多数の場合は抽選となります。
当選/落選についてはメールでご連絡差し上げます
参加費用
2,000円(1ドリンク付き、税込)
応募方法
必要事項を記入の上、下記フォームからご応募ください。

応募を締め切りました

#17 Machine learning for ART Workshop
Kyle McDonald, Yusuke Tomoto(Rhizomathiks Research)
日程
2016.01.16-17(2Day workshop)
11:00~18:00
会場
Rhizomatiks Research スタジオ
東京都渋谷区東2-27-7 恵比寿東ハイツ第2 1階(Google Map)
定員
20名
※応募者多数の場合は抽選。
当選/落選についてはメールでご連絡差し上げます
参加費用
50,000円(税込)
応募方法
必要事項を記入の上、下記フォームからご応募ください。
※多数のご応募が見込まれるため、抽選とさせていただきます。
※応募締め切り:2016年1月8日(金)23:59
→ 延長しました。2016年1月11日(月)23:59
当選/落選につきましては2016年1月12日(火)までにご連絡差し上げます
女性のためのスカラシップ制度
メディアアート、クリエイティブコーディングを多くの人に知って頂きたい、また数少ない女性プログラマを支援したいというKyle Mcdonald氏の希望により、女性受講者の受講料を免除する枠を4席ご用意しました。ご応募の際、志望動機の欄にスカラシップ希望の旨をご明記ください。

応募を締め切りました

Samples

カイル・マクドナルドによる、ニューラル・ネットワークを使った作品
‘Style Transfer Studies’
sample アンディ・ウォーホルによるマリリン・モンローの写真と富士山の写真を、洞窟画からミニマリズム、ポップアートまで、西欧におけるアートがたどってきた様式に移し替えた。
‘abstract landscape’
MOVIE 01
‘starry night in nyc’
MOVIE 02

これらのビデオ作品は、スチル写真を撮るのとほとんど同じようなプロセスで作られている。ビデオからひとつのフレームを撮影し、「style transfer」上でいくつかのパラメータを試してみる。ホワイトノイズを使うか、どれくらいの反復をするか、テクスチャの大きさはどれくらいにするか、どのスタイルを拝借するか、など。しっくりくるものができたら、すべてのフレームに適応して映像やGIFにしていく。(カイル・マクドナルド)

‘NeuralTalk and Walk‘
カイル・マクドナルドによる、Andrej Karpathyの"NeuralTalk"を使った画像認識の実験。NeuralTalkは、Microsoftの「Microsoft Common Objects in Context(MS COCO)」という10万組に及ぶ様々なシチュエーションの画像-キャプションのセットを含んだデータセットを使って学習しており、入力された画像を認識しキャプションを生成する。NeuralTalkを走らせたMacBook Proを持ってアムステルダムの街を歩いた。Webカムごしに街の風景を画像認識した結果がテキストで表示される。MacBook Proは2013年製、NVIDIA 750Mを搭載しており、GPUメモリーはたったの2GB。
Daito Manabeによる、ニューラル・ネットワークを使った作品
‘neural portrate test 0’
StyleNetを用いて真鍋大度のポートレート写真を画家・猪熊弦一郎の絵画風に変換する様子 を動画にしたテスト映像。
'Cinema Analysis using IBM Watson™ Visual Recognition service' (2015)
TENKU 0
TENKU 1
NIHON 0
NIHON 1
GEMINI 0
GEMINI 1

人工知能の技術を応用したIBMのコグニティブ(認知)システム、IBM Watson(ワトソン)による、俳優・本木雅弘さん出演映画の解析データ。NHKの番組「SWITCHインタビュー達人達(たち)」に出演した真鍋大度が、対談相手である本木さんの過去の出演映画をワトソンに“見せて”解析させた。映像をワトソンが1秒毎に解析し、このシーンは室内で、人がいて...というように、内容をタグ付けした。そうして映画全編を解析してみると、映画ごとに傾向が現れる。
<Rhizomatiks Research> Direction: Daito Manabe, Programming: Yusuke Tomoto

Profile

カイル・マクドナルド
サウンドとコードに関する研究に取り組み、変換、文脈化、類似性について探求しています。哲学とコンピューターサイエンスを学び、難解なプロセスや構造を、多くの場合誰もが自分でできるという哲学のもと、遊び心があり利用しやすい形で実現することを目指しています。2011年秋には、山口情報芸術センターの滞在研究プログラムに客員研究員として招かれました。Open Frameworksをはじめ、オープンソースのアートエンジニアリング活動に積極的に参加し、高性能なイメージプロセッシングやコンピュータービジョンのライブラリーへの接続能力を提供する多数の拡張機能を開発しています。この数年間は、これらの技術を、最初はパターン投影技術、後にはマイクロフト社のKinectセンサーを利用して、3Dスキャナーの問題解決に応用しています。カメラをベースにしたアート作品は、非常に規則的なものから、戦略的で問題を投げかけるものまで多岐に渡っています。
登本悠介(Rhizomatiks Research)
プログラマー。1982年東京生まれ。早稲田大学大学院理工学研究科 物理学及応用物理学専攻修了。大手医療機器メーカーのR&Dエンジニアを経て、ライゾマティクスに入社。主なプロジェクトは、『border』(プログラミング)、『Perfume 4th Tour in DOME 「LEVEL3」 supported by チョコラ BB』(3Dスキャンシステムプログラミング)、『traders』(システムプログラミング)、『センシング・ストリームズ 不可視、不可聴』(センサシステム・映像プログラミング)、『Nike RISE ”House of Mamba”』(トラッキングシステムプログラミング)、『ライゾマティクス グラフィックデザインの死角』(データ解析)。

Target

対象:
・マシン・ラーニング/ディープ・ラーニングを用いてアート作品を制作することに興味がある人。
・Python、C++、openFrameworksの経験者 (中 ~ 上級)

Preparation

下記が搭載されたラップトップPCをご持参ください
-OSX option
・XCode 6/7

Contact

本ワークショップに関するお問い合わせは、workshop@rhizomatiks.comまでお送り下さい。